天分を活かす         
                        
人と情報の研究所 代表 北村三郎
 

 
高校生の頃、国語の先生が雑談で話した「人間にとって大事なことは天分を活かすことである」という考え方におおいに納得したことがあります。
その後、サラリーマンをしながら、私の「天分」って何だろう、と考えることがよくありました。
「天分」というのはその人だけに与えられている天与の才能のことです。そして「天分を活かすためには、好きなこと、やりたいこと、得意なことを見つけて、一所懸命に努力して、上手になって回りの人たちを喜ばせる」ことではないかと思うようになりました。

 歌手の村田英雄のヒット曲に「人生劇場」というのがあります。作家の尾崎士郎は「人生劇場」という大河小説を書いています。ちあきなおみが唄う「喝采」のように、人生の幕が開き、そしていつかは幕が閉じる。たった一回の人生劇場で「天分を活かす」ためのテーマを見つけたいと思います。

 学生時代、ゼミナールの研究テーマは「戦後教育の民主化」でした。サラリーマンになってからは、人事、営業、輸出などいろいろな仕事をやりました。目先の仕事に追われ、テーマを考える余裕はありませんでした。

 37歳のときにある研修会で「組織風土の改革」について学ぶ機会がありました。日頃から会社の組織風土に問題があるのではないか、と感じていましたので、このテーマに強い関心を持つようになりました。
しばらくして会社に「組織風土の改革」を提案し、定年までこのテーマにチャレンジすることになりました。

 定年になってからは「仕事のテーマ」を卒業して、生涯をかけて追及する「人生のテーマ」を持つことにしました。今は「五感塾」という社会人教育の実践と研究を続けております。

 長い視野で人生を考えると、ラッキーセブンは定年後の60歳代にくるようです。通勤、会議、部下のマネジメントから解き放たれて24時間、そして365日、好きなこと、やりたいことを追求できるからです。

    
       PHP研究所 「元気をもらった一言」に掲載



        
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